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    「宮古島や沖縄に漂着ゴミがナゼ多いのか?」 の疑問に答えるシュミレーションモデル:
  上の画像は、NOAAの海洋潮流データベースにもとづいたシュミレーション システムを使い、宮古島プロジェクトが独自に算出した、台湾北東部近海の漂流ゴミが、4年後にどこまで移動するかの漂流コース予測です。
コースと移動距離は、その年の黒潮のコース変動値や季節によっても異なりますが、この画像は、宮古島を含む沖縄列島にもっとも大きく影響するコースの典型でもある、11月中旬に台湾沖を通過した漂流ゴミの軌道モデルです。
   
  上下ふたつのシュミレーションから解かることは、台湾暖流(TWC) や黒潮に乗って北上した漂流ゴミは、太平洋に抜けた後そのまま黒潮の潮流に乗って北上するのではなく、一部は沖縄列島を複数回にわたり周回した後、黒潮に乗って北上し、ハワイ諸島、アメリカ大陸西海岸へと向います。

宮古島北東部の海岸に海洋ゴミが多く漂着するのは、奄美大島北部で黒潮と合流する台湾暖流による合流モーメントが作用していることがひとつの要因と考えられます。 それにより、沖縄諸島を周回する回転運動が始まります。

またこのモデルにも現れているように、周回が沖縄本島と宮古島の間で始まり、先嶋諸島だけの周回コースもよく発生することから、今後も多くのシュミレーションを行うことで、より精度の高い漂流コースの季節別モデルを算出できると考えています。



Photo courtesy: NASA Scientific Visualization Studio - Perpetual Ocean
上のシュミレーション・モデルは、NASA の Scientific Visualization Studioが2005年 6月より、2007年 12月までの期間の世界の潮流を記録し、視覚化、映像化したものの一部です。 全期間の潮流動向を20分程の動画にまとめた中から、黒潮と台湾暖流が合流した後、沖縄諸島で時計回りの周回が始まる典型的なコースを取り始めた瞬間を、スチール画像として仕上げたものです。
( これらの写真は教育目的には自由にお使い頂けますが、他のウエブサイトを含むメディアには転用・転載することが出来ません。)
 
 

    NOAA (国立海洋大気圏局) および UNEP(国連環境計画):
  宮古島プロジェクトは、3月20日より5日間にわたって開催された、「第5回 海洋ゴミ国際会議」 に出席しました。
参加報告は、こちらです。 
 
  宮古島プロジェクトの調査・分析・開発プラットフォーム ( Application Development Platform) である、宮古島プロジェクトによる 「漂流・漂着ゴミ対策研究プログラム "PRIORITY No. 1"」の調査資料は、海外の以下の海洋環境研究機関に提出されています。
  NOAA
Marine Debris Program  (NOAA 国立海洋大気圏局 海洋漂流ゴミ対策プログラム)
  UNEP 
Global Programme of Action for the Protection of the Marine Environment
(UN 国連環境計画 海洋環境保護活動)
   
    「第5回 海洋ゴミ国際会議」 の参加報告:


海洋漂流ゴミと海岸漂着ゴミの清掃を呼びかける NOAA(国立海洋大気圏局) のポスター
NOAA
*宮古島プロジェクトは NOAA(国立海洋大気圏局)より掲載許諾を得ています。転載・転用できません。

 


    「漂流・漂着ゴミ対策研究プログラム "PRIORITY No. 1"」の概要:

  ゆうやなうれネットの運営する応用開発プラットフォーム ( Application Development Platform) である、宮古島プロジェクトによる 「漂流・漂着ゴミ対策研究プログラム」は、海洋生物と海岸地域のエコロジー的脅威度の高いものを「重点処理目標 (PRIORITY No. 1)」 と定め、従来の海岸清掃と異なるアプローチを採用することで、漂流・漂着ゴミの収集及び安全な方法による処理効率を高める多国間応用システムを構築するのが目標です。 

その理由は、離島など人手と予算の限られた遠隔地域では、人口あたり、および海岸生物や植物あたりの漂着ゴミの集積密度(Dencity) が高く、地域エコロジーへの衝撃度もより高くなるので、効率よく危険因子を排除するためのシステム開発が急務となっているためです。


増加しつつある海洋漂流・漂着ゴミは過疎化が進み、人手不足に加え地方行政における慢性的財源難という制限された条件下で暮す離島や過疎の海岸地域に住む人々にとっては多きな負担です。 しかし、そのような状況にあっても多くの人々が、海洋動物および海洋のエコロジー環境を保護するために、海岸に打ち上げられたゴミの清掃にあたっています。

宮古島プロジェクトによる 「漂流・漂着ゴミ対策研究プログラム」は、日本に限らず海外も含めた小さな島や遠隔地の海岸地域の人々の実情に即した、継続性の高い汎用型海岸清掃プロジェクトをめざし、プラットフォーム機能をフルに活用し、対処法を開発するために各国際機関や研究所と協力し、アプリケーション・フォーマットを構築します。

宮古島など先嶋諸島は、中国など今後益々経済成長し、消費経済が拡大するであろう発展途上のアジアの国々に接近しており、黒潮や台湾暖流という二つの北進する海流により、これらの地域の内陸部で投棄された未処理ゴミが太平洋に向う経過点に位置しています。

この地理的特異性が今後の海洋ゴミの追跡調査上極めて重要な要素となります。 

「漂流・漂着ゴミ対策研究プログラム」は、それらの東アジア地域の漂流ゴミが黒潮の流れに乗って太平洋に流出する前の状況や、漂流物の特性を把握するための調査活動を実施すると同時に、東アジア周辺海域の漂流ゴミを減らすための多国間共同作業組織を作るために、日本、台湾、フィリピン、ベトナム、タイをはじめ環太平洋地域の島嶼(とうしょ)国にも直接呼びかけを行います。
   

   「漂流・漂着ゴミ対策研究プログラム」 は、以下の項目を重点活動内容とします:

1. 「漂流・漂着ゴミ対策研究プログラム」は高度の専門研究機関・組織と連動し客観性の高い情報を元に、危険度、緊急度の高い漂着ゴミを 「重点処理目標 (PRIORITY No. 1)」 と定め、収集目標を絞り込むことにより、除去効率を高めていきます。
 
2. 限定的な焼却処理能力しか持たない地域、および充分な焼却および処理施設を持たない地域にあっては、その地域で可能な安全処理プロセスの範囲内で処理を行う。そのためには重点処理目標をさらに絞り込むことで、最も危険度の高い漂着ゴミの上位いくつかが優先処理され、相対的な危険物質除去効果を高めることが出来ます。
 
3. ダイオキシン漏れのない安全な焼却炉設備を持たない地域や、今後も経済的に設備投資が難しい地域のために、海洋ゴミの安全な処分プロセスと、離島の財政状況でも採用可能な新しい技術情報を集め、プラットホーム上で提供する。
 
4. 国際基準に準じた微粒物質調査を含む、学術的・専門的な海岸での漂着物データ収集や海岸モニタリングを継続しておこなう。
 
5. 今後の海洋漂流物の傾向を知る上でも極めて重要な地理的条件にある、先島諸島各地の海流上における浮遊物採取とモニター、また地域特性を国際評価基準に準じておこなう。
 
6. これらの調査資料をUNEP(国連環境計画)、NOAA(アメリカ国立海洋大気圏局)やEPA (環境保護局) など国際海洋環境の専門機関へ提供するとともに、相互の情報交換により 「重点処理目標 (PRIORITY No. 1)」 の日本国内および海外における実行精度を高めていく。
7. 「重点処理目標 (PRIORITY No. 1)」 の実施段階で収集されたデータを宮古島プロジェクトのプラットフォーム上で公開することで、日本国内はもとより、台湾、フィリピン、ベトナム、タイをはじめ環太平洋地域の島嶼(とうしょ)国において高い認識を持つボランティアやグループリーダーに同プロジェクトの採用を促し、広域での実行成果を高める。 またアジア太平洋地区において、これらの活動を通じ海岸清掃活動新段階(ニューフェーズ)における地域コーディネーターなどの人材育成も行う。
 
   写真資料に見る漂流ゴミによる被害の実態:
上の2枚の写真は、宮古島のビーチパークで見つけたカメの死骸と、死因調査。 詳しくはこちらで
 
   

Photo Courtesy of NOAA (これら4枚の写真の著作権はNOAAにあります。)

 
 
   「重点処理目標 “PRIORITY No. 1”」 実施」こより期待される成果は:
 
1. 小さな島であっても、現在の海岸掃除は人の多く集まる海岸中心で、漂着ゴミの清掃はターゲット地区の視覚的清掃が主であり、目に付くものは全て拾い集めています。
そのため、収集量は膨大なものとなり、地方の焼却施設では思うように処理が進まず、せっかく集めたゴミも海岸近くや、空き地に集められ、そのまま長期間放置されるため、ゴム袋が破れ再飛散が始まるなど、せっかくゴミを集めても地域のエコロジー環境の改善には結びつかない場合もあります。
しかし、「重点処理目標 (PRIORITY No. 1)」 の収集方式に変えることで、緊急度の高い危険物質を効率よく収集でき、しかも収集ターゲットを絞り込むことで、収集した総量が減少し、その結果収集した危険度の高い漂着ゴミの処理効率も高く確実となる。
 
2. 流木から海藻まで全ての海岸漂着物を清掃するのは多くの人々の参加と搬出機材が必要となり、実施回数も年数回に限られますが、「重点処理目標 (PRIORITY No. 1)」 の収集方式を採用することで、少人数のボランティアであってもそれぞれ地域の漂着ゴミ集積ポイントを定期的に監視、収集することが可能となり、相対的な危険物質の除去数を増やすことが出来る。
“危険度の高い漂着物を次の高波で海に戻さない” のが目標です。
 
3. 地方の財政事情が海岸漂着物の処理能力にも大きく影響します。 多くの離島や遠隔地域では安全な処理方法でビニール袋、プラスチック製品、発泡スチロール、漁網および漁具のような石油関連製品を安全に処理できる焼却設備を持っていません。 予算がうまく組めた自治体においても、最低でも1,200万円程度の焼却炉設置費用がかかりますし、ダイオキシンの出ない安全な処理が可能になったとしても、処理能力は月間 4〜6トンと限られます。
ただ、 、「重点処理目標 (PRIORITY No. 1)」 を絞り込んで収集することで、危険度の高いものばかりを毎月4〜6 トン処理できたとすると、焼却炉のエネルギー効率が高くなり、焼却燃料費も大きく減少させることが出来ます。
 
4. 従来のように、漂着物をまとめて収集する方式から、危険度の高い順に収集する 「重点処理目標 (PRIORITY No. 1)」方式に変えることで、収集する漂着ゴミの原料も、PVC系プラスチックなど Non-biodegradable Polymer といわれる生分解物質を含まない石油系素材中心となります。
この方式を採用することで、高潮のたびに繰り返し海に流れ出し、海洋生物の生態を脅かす二次・三次災害を減少させることが出来ます。 地域のエコシステムと再流出を防止することによる生態系への貢献度は、とても
大きなものとなります。

   「重点処理目標 “PRIORITY No. 1”」 と従来の海岸清掃活動とのかねあい:

観光地の有名ビーチ、 市民の憩いの場としての海岸などにおいては、エコロージー的動機に加え景観上・視覚的美観を目的として海岸清掃がよく行われています。
「漂流・漂着ゴミ対策研究プログラム」 は、これら従来の活動に対しても充分な評価をしながら、これらの景観的清掃とコンセプトを異にした、景観清掃対象外の地域に散乱する、エコロジーと海洋生物にとって有害な漂着物をいかに効率よく収集し、安全・確実に処理するかを研究し、実行していきます。
   「重点処理目標 “PRIORITY No. 1”」 指定素材

釣り道具・漁具:
  1. 網(あみ)
  2. 釣り糸
  3. 浮き
  4. カニかごや仕掛け(しかけ)
  5. ロープ
  6. 魚箱 (発砲スチロール製)
     
プラスチック製品:
  7. プラスチックの缶ホルダー
  8. レジ袋
  9. キャップ、 缶のふた
  10・ プラスチックのコップ、ナイフ、フォーク、スプーン
  11. サランラップ、サンドイッチバック、プラスチックの容器
  12. ストロー、マドラー
  13. ペットボトル
  14. 風船(ふうせん)
     
その他のゴミ:
  15. タバコのフィルター
  16. ライター
  17. タイヤ
  18. 注射器、医療機器 
(細菌汚染の可能性など動物だけでなく、地域に住む人々や海水浴をする人々にとって危険です。)  
  19. ビン (浜辺を訪れる人が踏んで怪我をしたりするため危険です。)
20. 電球や蛍光灯、集魚ランプをはじめ漁船用の電球から家庭用電球。 非常に多くの電球や蛍光管が漂着します。
既に割れて飛散しているものもありますので、危険防止のために、ていねいに取り除いてください。

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