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新しい環境に順応性の高い子どもを育てる
(EDU-Assignment)

Photo by: K. Miura

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プロジェクトテーマ: 新しい環境に高い順応性をもつ子どもを育てる
 
毎年 5月から6月にかけては、宮古島でも就職や進学で島を離れた子どもたちが、出発前に抱いていた予想と現実の違いに戸惑ったり、落胆している、という話が内輪話としてちらほら耳に入ってくる時期です。

これは、全国的にも「5月病」と言われる季節的社会現象で、学校や会社、知らない土地での生活など、新しい環境に適応できない人たちによる一種の欝(うつ)状態や心身両面でのストレス性不調です。

現在のようにメディアが発達し、宮古島の居間でもタイムラグなしで本土と同じ価値観を共有できる時代にあっても、いざ異なる環境に入ってみると、自分が持っていた情報や予想が現実には全く異質なものであったと感じることが多いのも事実です。

しかも、新しい環境に対し現実的な情報を提供されることが少ないまま旅立ってしまい、到着早々にギャップの大きさに驚かされる、というのは昔の 「金の卵 - 集団就職時代」 から今に至るまであまり変わっていないように思います。

この問題を、就職や進学を決めた本人の責任とするのには明らかに無理があります。 さらに、進路指導や進学指導を行った学校は、組織的、システム的に個々の学生の対応能力や、就学先や企業の就業実態との適合性の確認までは、調査機能を持たないために指導の対象としていません。

つまり、学校や企業が配布しているごく上っ面の限られた情報や大学側、企業側担当者の立場からの一方的な情報以外は、自分はどのような環境で何をし、毎日がどのように過ぎていくのかの実態を知らずに新しい環境に立たされるわけです。

現実の問題として、希望を抱いて進む子どもたちにとって進学、就職環境は最初から大きなストレスも内在しています。

私たちがこの問題をここで取り上げ、宮古島プロジェクト内に新しい検討クラスターを設置するのは、宮古島の子どもたちにとって明らかなつまずきの要因になるかもしれない潜在性をもつ問題を、家族や地域で取り除く努力の必要性を感じたためです。

新しい環境に馴染みにくいのは、適応障害や発達障害、アスペルガーと診断された人々だけでなく、多くの子どもや大人が程度の差こそあれ、ある種の適応障害をかかえていることも原因の一つとなるかもしれません。
また、社会に何の問題も無く順応していた人でも、それまで体験したことの無い強いストレスに襲われた時は、パニック障害に悩まされる場合もあります。

さらに大きな問題は、学校や企業側も阻害要素をたくさん抱えており、新入生や新社員がすんなりと馴染ませてもらえない状況が数多く存在します。

宮古島を旅立つ子どもたちに一番必要なことは、子供たちが直面する新しい環境に関する、出来る限り正確な情報を家族が集め、説明し、どのような毎日になるのかについてしっかりとしたイメージトレーニングを行うという、家庭における “新しい環境での順応性・対応性を高めるための 「環境調整」”であると考えます。


(宮古島プロジェクト 運営管理部)
 
このテーマに関するコメント:
 
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現在、公的機関でアウトリーチプログラムを担当しています。
このプログラムの内容を含む事項についての発言は出来ませんが、それ以前からの体験を通して教えられたことがあります。

対応力を持つ子どもは多いわけではありません。 そうして、上手く社会に馴染めないままに大人になり、それぞれの環境に揉まれながら、なんとか生活をつないでいくのが大多数のような気がします。

ただ、就職環境や社会環境が厳しさを増してきている今では、一度落ちこぼれてしまったり、遅れを取ると、生涯取り返しがつかないような風潮が一般化してしまっていることが、問題を深刻化させています。

さらに問題を深刻化させているのが、これらの考え方を本人や、家族も同じように受け止め、抜け出せないループに落ち込んだような気持ちになっていることです。 でも、多くの人の歩みから遅れていたり、周回遅れだから具体的にどのような不都合があるかについて答えをもっている人はいません。

答えることが出来た人でも、「現場で、周りの人と足並みを揃えることができなければ足手まといになるのだから・・・」 と生産効率を優先する企業としては、至極当然の回答。 私はこの考えを否定しませんが、このような企業の求める人材像と、社会適応が得意でない人々の就業環境改善のためのすり合わせは今後暫く日本の企業環境では出来ないと思います。

あくまでも個々のケースとして、本人と家族が時間をかけて対応をしっかり行うことが、最善の解決策だと考えます。
そのための多くの参考例が、このクラスターで生まれることを期待しています。 (NA-KA-NO)
003
直接つながりは無いかもしれませんが・・・

自分の子どもが学校の先生から「協調性が無い」と言われたり、親からみても「落着きがない、集中力がない」と感じているお母さんは、子どものために「きっと、わが子はこう答えると思う」と、子どもにかわって、アスペルガー・スペクトラム・チェックをしてみたらいいと思います。

私の家庭にも、アスペルガーが一人います。

「自分で子どもの気持ちになってやってみました。」というと、医師や心療内科の先生は「チェックは専門家でなくては、正確な状況を知ることができません。素人診断をしないように。」と言われました。

でも原因究明や診断基準、症状別治療法もまだ研究段階で確定していないのに「専門家による正しい診断」といわれても、子どもはドンドン成長していきます。【環境調整】という言葉も出てきていますが、適応障害やそれに近い症状で新しい環境になじめない子どもはとても多いのですから、親や家庭が自分の子どものどの部分が弱くて適合性が低いのかを具体的に知り、それを克服させるための環境調整を家族ぐるみの体制でする試みはとても大事だと思います。

私の個人的体験として、アスペルガー・スペクトラムでのチェックはとても参考になります。 Yahoo や Google の検索サイトに行き、「自閉症スペクトラム指数(Autism-Spectrum Quotient: AQ)自己診断」 と入れると、自己診断サイトが紹介されていますので、興味のある方は試してください。

我が家でも、この子が大人になった時に自立できるための社会順応能力をどのようにして付けるかが、本当に大きなチャレンジなので、このクラスターのテーマに共通すると思います。
(南星)
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私たち親は、子どもが将来向かい合うであろうリスクに見合うだけの危機管理をしていないのかもしれません。

私たち親は、日頃より子どもに小言を言い続ける割には、子どもたちの自立や旅立ちについては、うかつにも全く無防備なまま送り出しているように思います。

1.独り立ちすると、必ず向き合うことになる矛盾や理不尽に対して、子どもたちにどう解決させようとしているのか?

2.どこまでが自分が解決するための努力の範囲であり、それを超えた場合どこに相談や支援を求める事が出来るのか?

3.とっさに、自分では対処しきれない、あるいは解決することが出来ない問題に直面した時、自分を守るための危機の脱出法をいくつ知っているだろうか?

単純に考えても、「これらについて親や家族が話し合い、宮古島を離れ本土に行く子どもたちにしっかり伝えた」という家庭はあるのでしょうか?

かつては「日本人なら基本的価値観は同じなのだから、都会の人々も自分達が近所の子どもたちと接するのと同じ気持ちで接してくれるはず。」との考えも幾分通用したのかもしれません。

しかし現実には、「同じ気持ちで接してくれる」という状況は昔もけして多くは無かったと思います。

大人の感覚からすると、子どもの「つまづき」を生むきっかけは、それほど問題となるようなものでなかったとの印象を持つ親が多いようです。

しかし、「リスクの捉え方」は子どもがリスクに対する対応についての知識を持たず、それらに対応する環境調整の経験が出来ていない事例に関しては、絶望的なほどの大きな衝撃であり、社会へ順応するための超えることのできない障壁となってしまいます。

都会でうまく順応できなかった事を、子どもの順応性や適応力不足と決めつけ、原因の多くは子どもの性格にあったような家族の言葉を聞くことも多いのですが、その実態は柔軟性をもつ若者を挫折させる程の根深い問題を学校や職場が抱えていることも多いということです。

(宮古島プロジェクト 運営管理スタッフ T )
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宮古島プロジェクト 運営管理スタッフです。 個人的体験をもとにコメントします。

わたし自身、高校に行くために本土の親戚を頼って移転した時には、母から 「みんなと仲良くやっていくんだよ」 との言葉だけをもらって出発しました。 もちろん、どんな町かも知らなかったし、学校がどんな雰囲気なのかについても全く予備知識無し。 入学案内のパンフレットにあったのが情報のすべてでした。

最初の高校は、自分が思っていた学習内容と大きく違い (これは、私の学習コースについての理解不足が原因でした)、 校風が嫌だったことなどの理由で1年で、同じ町の他の高校に転向しました。

いま、このクラスターを運営管理部でまとめながら、スタッフと話したことはタイトルに使った 「順応性」 の解釈です。
順応性を辞典でみると、「適応能力 ・ 柔軟性 ・ 弾力性 ・ 精神的なやわらかさ ・ 変化に対応できる力 ・ 時代の流れについて行ける能力 ・ 融和的な姿勢 ・ 調和をする性格 ・ 親和感を持っている 」 など、 「良い人」 であれば、けっこう上手くいくような表現が並びます。

これだけをみると、母の 「みんなと仲良くやっていくんだよ」 という言葉も、それなりに的を得ていたのかもしれません。

しかし、現実は辞書にある、「良い人」 的な対応だけでは間に合わないことが多く、宮古島の子どもに限らず、より広い意味での順応力をもたない限り、日本中どこであっても新天地でのスタートが結構厳しいものになるかもしれません。

ここで思うことは、新しい環境への順応性や順応能力とは adaptabilityflexibility、つまり新しい環境に入ったときに自分の全能力を使って出来る限り心地良く、しかも自分の能力をしっかりと発揮できる環境を築くためのチャレンジです。

このような、積極的意識を持っての挑戦行動が、子供たちに持ってもらいたい本来の順応力だということです。

それでは、このような総合的順応力はどこで身に付けることが出来るのかというと、それは家庭以外には無いと考えます。
私たちは、子どもたちの社会順応力を高め、挫折感や敗北感を味わうことが少ない人生とするために、家族・保護者の努力によりどこまで総合的順応力をもたせることが出来るのかについて、皆様のコメントを参考に検討を続けます。

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